光る土と、絵の手触り。
2024. 3. 1
光る土と、絵の手触り。
フランスから最先端のクラシカルな花瓶
フランス・ブルゴーニュを拠点にするINI CERAMIQUE(イニ・セラミック)は、韓国出身の女性アーチストInhee Ma(インニ・マ)が主催する陶磁器工房です。
彼女は、そうすることが当然のごとく、モノづくりの原点に立ち戻って考え、自身の生き方と作品がシームレスに繋がるように、時間をかけて全ての工程をハンドメイドで作り上げています。
その作風はクラシカルで未来的、個人的なのに調和的で、東洋的なミニマリズムと静物画的なサイレンスが絶妙に混じり合います。
彼女の花瓶は、内面のみに釉薬がかけられ表面はざらざらとした土の質感を残しており、そこに自由な筆使いで絵が描かれています。それは「絵画としての花瓶」という無邪気な楽しさと、私は手仕事を捧げて自然を補完するのだ、という謙虚な決意の同居であり、作品に他にはない優しさと規律を与えています。